Webエンジニアの転職において、普通は「IT系の資格」はあまり意味を持ちません。結局、実力がすべての世界だからです。
でも、Webエンジニア未経験の方が就職・転職する上では、資格は別の意味で役に立ちます。
また、ここではWeb業界未経験の方に特におすすめのIT系国家資格である「基本情報技術者試験」とベンダー系資格(民間の資格)も紹介します。
資格で成長意欲があることをアピール
就職する時の面接時に、成長意欲が高いことをアピールするために、ひとつだけWebデザイン関連の資格を取っておくことをおすすめします。あまりたくさん資格を取っても、ただの資格野郎と思われてしまうかもなので、一個で十分です。
多少でも名の知れたIT系の資格を持っておけば、ITに関する基礎スキルがあることは伝わるし、高いお金(と言っても7000円くらい)を払って受験するわけで、これからWebエンジニアとしてやっていく覚悟のようなものが見えるので、十分にアピール材料になります。
実際に僕は転職前に情報処理推進機構(IPA)の「基本情報技術者試験」を取得しました。おかげである程度ITに関する知識がある状態で転職活動に臨むことができました。
受かる落ちるよりも「勉強」こそが試験の本質
もう一つの資格のメリットは、これが最も大事なのですが、「試験のために勉強することでスキルが向上する」点です。これはバカにできません。
決しては安くはない受験料を払うわけですから、受かるために頑張って勉強します。「落ちるかもしれないから受験しない」という人もいますが、残念ながら発想が間違っています。
資格のために勉強することでスキルが身につく点こそ重要なんです。受かるか落ちるか、そこは極論おまけみたいなもんです。
Webエンジニア系の資格はどれを受ければいいの?
資格は「基本情報技術者試験」がおすすめ
基本情報技術者試験はおすすめです。
プログラミングに関するテクノロジ系の他、マネジメント系、システム戦略、法務、企画等に関するストラテジ系の問題が出題されます。基礎知識全般の試験なので、この資格自体がスキルを証明するものではありませんが、転職活動などではあると有利になります。
あとは、よく聞く資格としては、「応用情報技術者試験」でしょうか。これは基本情報技術者試験の上位資格ですね。僕も持っているのですが、かなり難しかった印象があります…。
基本情報技術者試験はこれからIT業界に入る初心者向けの資格であるのに対し、応用情報技術者試験はある程度経験を積んだ方向けの資格ですね。合格率は約20%と非常に狭き門です。経験を積んだ際には次のステップとして受験をおすすめします。
ベンダー系資格は「オラクルマスター」が鉄板
ベンダー資格(企業が実施する自社製品の知識・技能を問う資格)では、オラクルマスターはかなりおすすめです。
これはオラクル社製品の「Oracle Database」に関する技術を証明する資格です。Bronze・Silver・Gold・Platinumと4つのレベルがあり、Bronzeから順番に取得していきます。民間資格ですが、Silverからは世界共通規格となり、世界的に通用する資格です。
Webエンジニアにとってデータベース操作は必須のスキルであり、その知識はかなり重要視されています。資格取得に報酬を用意している企業も多いため、データベース系のSEは自身のスキルアップだけでなく、給料アップも見込める魅力のある資格ですね。
国際的にも有効な資格であり、難易度もあまり高くないのでエンジニア未経験にうってつけの資格といえるでしょう。
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アピールポイントは資格以外にも持っておこう
今回はWeb系エンジニアを目指すうえでおすすめの資格について解説しました。重要なのは資格をコレクションする事ではなく、試験勉強を通してその分野への深い知識と実践的なスキルを身に付ける事です。
また、資格だけがスキルをアピールできる手段ではありません。実際に成果物として見せられる作品を作成するなどインプットだけでなくアウトプットを行っていくことも重要です。
最近ではGitHubやQiita、ブログ、Twitterなどエンジニアが積極的に発信できるプラットフォームがどんどん増えているため、そうした活動がきっかけとなって新たなキャリアにつかむケースも近年では増加しているようです。